イラストの副業でお金を稼ぐ場合、シンプルに「絵やイラストを描いて売る」という方法がまっさきに思い浮かぶと思います。
しかし、その場合、社会人になってからイラストを描き始めた人、もしくは専門的に絵を習ったことがない初心者の方には少し不利です。
なぜなら、イラスト・デザイン関係の学校で専門的に絵を習った人と同じ土俵で戦うことになるからです。
もちろん、独学で長く絵を描いてきた人であれば、専門的に絵を習ってきた人達と遜色ないクオリティの絵が描けると思います。
そういった方は、絵・イラストの作品を売って稼ぐという方法でも稼げると思います。
しかし、そうでない人の場合は、なかなか難しいのが現実です。
ただ、売り方を工夫したり、少し土俵をズラして、絵のクオリティが唯一の価値判断基準にならないようにすれば、これから絵を描き始める未経験の方であっても絵・イラストに関係する副業で稼ぐことは十分可能です。
たとえば…
- 「絵の描き方」を売る(人に教えるのが上手い人におすすめ)
- 「絵を描くソフトウェアの使い方」を売る(ノウハウコレクターの人におすすめ)
というような方法がそれにあたります。
本記事では、作品販売でお金を稼ぐ方法を含め、ソフトウェアのテクニックの販売、チューター(先生)になって稼ぐ方法など、様々な絵・イラストを副業にして稼ぐ方法を紹介しています。
ぜひ、ご自身に合った方法を選んで、無理せず楽しくお金を稼いでください。
もくじ
イラスト作品を売って稼ぐ
BASE
BASEは、物販からデジタル作品(データ)まで、あらゆるモノを販売できるネットショップです。
デジタルイラストを販売できるのは当然のこと、手描きのアナログイラストも販売できるので、パソコンを使ってデジタルイラストを描くのが苦手な方でも大丈夫。
また、BASEは初心者でも簡単にネットショップ開設ができる親切設計なのも魅力です。
メールアドレスさえあれば、2〜3分で自分のお店を作って作品販売することができます。
ネットショップの運営費はかかりません。決済システム利用料も無料です。
公式:
BASE
STORES.jp
STORES.jpも、BASEとほぼ同じサービスです。誰でも簡単にネットショップが作れるWEBサービスです。
手書きイラストの販売も、デジタルイラストの販売も可能です。
ただ、BASEの場合、ネットショップで売ることが出来る商品数が無制限なのに対して、STORES.jpは5点が上限です。
有料プランに加入すると、商品販売点数は無制限になります。
公式: STORES.jp
イラストAC
イラストACは、作品をアップロードしておくだけで、作品がダウンロードされる毎にお金が稼げるイラスト素材サイトです。
いまは、ブログでキャラクターの絵が多用されていますので、こういったイラスト素材サイトには需要があります。
イラストACは、BASEやSTORES.jpと違って、自分で作品の値段をつける必要がありません。
1ダウンロードごとに〇〇円というように単価が決まってます。(ダウンロード数が多くなるほど、単価は上がっていきます)
ですので、イラストACは、自分で作品の値段を付けるのが苦手な方におすすめです。
公式: イラストAC
イラストのスキルを売って稼ぐ
Gumroad
Gumroadは、海外版のBASEの様なサービスです。(一応、日本語化されていますが、完璧ではありません)
Gumroadでも、デジタルイラストやアナログイラストを販売することができます。
ただ、Gumroadではイラスト作品を販売するよりも、イラスト作品を描く方法(ノウハウ・チュートリアル)や、イラスト作品を描き上げる制作プロセスの動画を販売されている方が多いです。
ユーザーも、ノウハウやチュートリアルの購入を目的にGumroadを使っていますので、Gumroadはノウハウ・チュートリアル販売に適しています。
「イラストを描くのが苦手だけど、イラストソフトの使い方には詳しい」という人におすすめです。
公式: Gumroad
note.mu
noteは、ツイッターに有料販売の仕組みが付いたようなSNSです。
テキスト文章に画像や動画を載せて、その記事を有料で販売することができます。
noteでイラスト作品単体を販売している人は稀です。もちろん、そういう使い方もできますが、noteは純粋なネットショップではないので、あまり見栄えは良くなりません。
基本的には、「テキスト+画像」の記事を販売するスタイルが主流です。(有料メールマガジン的なものといえば伝わるでしょうか?)
ですので、noteもGumroadと同じくノウハウやチュートリアルの販売に向いています。
「イラスト作品画像+そのイラストを完成させるポイント解説」の記事を〇〇円で販売するという様なイメージです。
公式: note
イラストの仕事を受注して稼ぐ
クラウドワークス
クラウドワークスでは、個人や企業が募集しているイラストの仕事を受注してお金を稼ぐことができます。
相手先の募集要件に合致したイラストが描ける、もしくは募集要件にあったスキルがあれば、イラストの仕事を請け負ってお金を稼ぐことができます。
イラスト作品やノウハウを販売する場合と違い、相手先とやりとりが必要になりますので…
クラウドワークスでお金を稼ぐ場合は、どちらかというとイラストのクオリティどうこうより、コミュニケーション力が重要視されます。
公式:
クラウドワークス
ランサーズ
ランサーズでも、クラウドワークスと同じく、個人や企業が募集しているイラストの仕事を請け負ってお金お稼ぐことが出来ます。
クラウドワークスとランサーズとの違いは、案件数(募集されてる仕事の数)、クライアント数(提携企業)の多さです。
案件数もクライアント数も圧倒的にランサーズの方が多いです。
クラウドワークスでイラストの仕事が受注できなかった方も、ランサーズなら受注できる可能性があります。
フリーで働いている人は、クラウドワークスかランサーズか、どちらか一方だけ使うというより、両方利用している方が多いです。
公式:
ランサーズ
SKIMA
SKIMA(スキマ)では、個人からのイラストのオーダーを請け負ってお金を稼ぐことが出来ます。
クラウドワークスとランサーズでは、相手先が募集している仕事に対して、イラストレーター側が仕事を受注しに行くスタイルですが、スキマの場合は逆です。
イラストレーター側が「こういうイラストを描きますよ」と仕事を募集し、お客様がその募集に集まってくる形になります。
スキマは、公式サイトを見てわかる通り、アニメ・漫画・イラストコミュニティにターゲットを絞っています。
ですので、クラウドワークスやランサーズとは違い、ビジネス色が薄く、まるで同人誌を販売するかのような感覚でイラストの仕事を募集することができます。
いい意味で、ゆるくイラストの副業をしたいなら、クラウドワークスやランサーズよりもスキマの方が目的に合っています。
公式:
SKIMA
イラストの描き方を教えて稼ぐ
Udemy
Udemyは、誰でも先生になって教えることが出来るオンライン教育プラットフォームです。
あなたがアップロードした動画(イラストの描き方やノウハウ)を見たいと思った人が、動画を視聴する権利を購入すると、あなたにお金が振り込まれます。
「人に教えるのが上手い」「動画編集できる」という、絵を描くのとは別のスキルが必要になりますが、現時点で参入者が少ないので、目立ちやすく売りやすい市場だといえます。
海外発祥のサービスですが、日本の教育企業ベネッセと提携し、完全日本語化されています。
ですので、英語が使えなくても大丈夫です。すべてのサービスを日本語で利用することができます。
公式:
Udemy
イラストのファンにサポートしてもらう
Patreon
Patreonとは、クリエイターやアーティストを支援するためのプラットフォームです。
クリエイターの活動に対して、毎月〇〇円というような形で、ファンがクリエイターにお金を支払うことができます。
要するに「ファンクラブ」を自分で作れるのがPatreonです。
Patreonでお金を稼ぐ場合、絵のクオリティも重要ですが、ファンとのコミュニケーションも重要です。
なぜならPatreonは「ファンにサポートしてもらってお金を稼ぐ」というシステムなので、作品よりもあなたの人柄、サービス精神が重要になるからです。
ファンのケアや、作家活動の一貫性を維持できるならば、Patreonはおすすめです。
Patreonは月額課金がメインの支払い方法なので、安定した収入を維持できます。
ただ、現在時点では日本語化されていませんので、英語が読み書きできる人向けです。
公式: Patreon
Enty
Entyは、Patreonの日本語版的なサービスです。
Entyでも、Patreonと同じくファンクラブを運営し、ファンに支援してもらうという形でお金を稼ぐことができます。
ただ、Entyを利用されている方は、ほぼアダルト作家です。18禁のイラストが大量にアップされています。
アダルトイラストが描きたい方、もしくはそういったものに抵抗がない方にはおすすめです。
一般的にいって、アダルトに寛容なサービスというのは少ないですから、アダルト作家にとってEntyは非常に活動しやすいプラットフォームです。
公式: Enty
社会人がイラストの副業をするのに一番おすすめの方法は?
英語が苦手ということを前提とすると、GumroadとPatreonは選択肢から外れます。
GumroadとPatreonをのぞいた選択肢の中では「BASE」が一番おすすめです。
公式:
BASE
作品に値段をつけて置いておくだけなので。時間のない社会人の副業として最適です。
STORES.jpもBASEと同じようなサービスですが、BASEの方がユーザー数(つまりお客さんの数)が多いので、BASEを使うほうが良いと思います。
あえてお客さんの少ない場所に店を出す必要はないでしょう。
クラウドワークスやランサーズ、SKIMAなどでイラストの仕事を請け負う場合、相手とのやり取りが必要になるので少し面倒です。
また、絵もオーダーに沿ったものを描く必要があります。つまり、いろんな絵柄を描きわけられるスキルがないとお金を稼ぐことは難しいです。
Entyでファンにサポートして貰う場合は、ファンを上手く増やすための戦略が必要になります。また、ほぼアダルトイラストがメインなので、18禁の絵に耐性のある人でないと厳しいという面があります。
Udemyで先生として絵を教える場合は、絵がある程度描けることに加えて「教える」というスキルが必要です。
教えるのが上手い人の場合はUdemyが最適な副業になるとは思いますが、それ以外の人の場合はなかなか難しいでしょう。
noteは有料販売システムがついたSNSなので、純粋なネットショップではありません。
noteを使ったことがある人であれば分かるとは思いますが、単に作品を置いておくだけでは、きちんとした店構えにはなりません。中途半端な状態です。
中途半端なお店で作品を買いたいという人は少ないでしょう。
ということで、一番簡単に始められる絵・イラストの副業は…
「BASEで作品を売る」ということになります。
もちろん、本記事の冒頭で書いた通り、作品のクオリティでの勝負になるので、社会人から絵を描き始めた人にとっては少し不利です。
ただ、売り方を工夫すれば稼ぐことは可能です。
例えば、芸能人のベッキーさんは「1点もの」という売り出し方で、手書きのアート作品を高単価で売ってらっしゃいます。
この売り方だと、たとえ売れる数が少なくても十分にお金を稼ぐことは可能です。
作品の売り方の1つの方法として参考になります。
参考: Becky art
もし、BASEでデジタル作品を売れば、何もしなくても作品が売れるごとに収入が入ってくるので、一種の不労所得になります。(アナログ作品の場合は、売れるごとに新たに描く必要があります)
イラストの副業としては、手間が少ない上に安定的に稼げるので効率がいいです。
ちなみに、イラストACも作品をおいておくだけで稼げるので、不労収入型の副業にはなりますが、単価が低いので、たとえ売れても微々たる収入にしかなりません。
BASEの場合、誰が何を言おうと自由に値段が付けられます。
売れなければ、売れるまで値段を下げればいいだけなので問題ありません。
値段の付け方がわからない人は、BASEで同じく絵を売っている人の値段を見たり、SKIMAで絵を売っている人の値段を見たりして妥当なラインを探ればいいでしょう。
作品の値段は後でいくらでも変更できるので大丈夫です。
まずはやってみて、「イラストの副業で稼ぐ」感覚をつかむのが大切!
BASEで1枚でも絵をアップすれば、絵・イラストの副業でお金を稼ぐ準備は整ったことになります。
「イラストの副業で稼ぐ」なんていうと難しく聞こえますが、BASEは初心者向きのネットショップですので、やってみると意外と簡単です。作品をアップロードするだけですので。
BASEは決済機能も運営費用も無料で使えるので、たとえ今売る作品がなくても、アカウントを作っておいて損はありません。
たとえば、自分の作家名がもう決まっている人は、誰かに取られないように取り急ぎアカウントだけとっておくと安心です。
公式:
BASE
▽「イラストの副業をする前に、まずは画力を上げたい!」という人は、以下の記事で紹介しているイラスト通信講座がおすすめです。
参考:【イラスト通信講座】初心者におすすめのデジタルイラスト通信講座は?
▽イラストレーターの就職・転職に強い転職支援サイトについては、以下の記事で紹介しています。「副業ではなく、イラストレーターとして働きたい!」という人は参考にしてみてください。